生理前、なんだかつらい…PMSのセルフケアって?

  • 月経前になるとなんとなくイライラしたり、落ち込んだり、眠くなったり、お腹が張ったりと、体や心に不調を感じることはありませんか?こうした変化は「月経前症候群(PMS:Premenstrual Syndrome)」と呼ばれ、排卵から月経が始まるまでの期間に起こる、心身のさまざまな症状のことを指します。

    PMSの症状は非常に多様で、代表的なものには情緒の不安定、怒りっぽさ、抑うつ気分、不安感、眠気や不眠、頭痛、乳房の張り、むくみ、便秘、腹痛などがあります。人によっては「毎月生理前がつらくて、学校や仕事に集中できない」と感じるほど、生活に支障をきたすこともあります。

    PMSの原因ははっきりとは解明されていませんが、女性ホルモンのバランスが関係していると考えられています。また、ストレスや生活習慣の乱れも影響を与えるとされています。とはいえ、PMSは体の仕組みだから仕方ない、とあきらめる必要はありません。毎日の中でちょっとしたセルフケアを取り入れることで、症状の緩和が期待できます。今回は日常に取り入れやすいセルフケアをご紹介します。


①体を冷やさない服装を工夫する

冬季だけでなく、夏季もエアコンや冷たいものの摂取などで体の中は冷えがちです。特にお腹から足を冷やさないように、薄手でも良いので腹巻きや靴下を着用したり、膝かけを使うことで下半身の血行がよくなり、痛みや冷えの感覚がやわらぐことがあります。


②寝る前にリラックスする時間をつくる

寝る前のストレッチやセルフマッサージもおすすめです。布団の上でできる簡単な動きで十分です。たとえば、両膝を立てて左右へ倒すストレッチや、お尻を持ち上げる運動。下腹部にやさしく両手を乗せ、腹式呼吸に合わせてお腹がふくらんだりへこんだりする動きに意識を向けるのも効果的です。1日の終わりにゆったりと呼吸しながら行うことで、骨盤まわりの筋肉がゆるみ、自律神経を整えてリラックス効果が得られます。


ただし、セルフケアだけではつらさが和らがない、気分の落ち込みがひどくて普段の生活がままならない、というような場合には無理せず婦人科に相談することも大切です。PMSに対してはさまざまな治療法があります。一人で我慢するのではなく、専門家の力を借りて心身の安定を目指すことも、自分を大切にする大事な選択です。

月経は女性の長い人生の中で何百回と経験するものです。だからこそ自分の体と向き合い、心地よく過ごす方法を少しずつ見つけていけると良いですね。

今注目の健康ニュース