こころを軽く!晴れやかに! 〜認知行動療法のコラム法の紹介〜

みなさんも気分が落ち込んだりすること、ありますよね。
酷くなると、うつ病と診断されることもありますが、そんなに珍しい病気でもありません。厚生労働省では、うつ病は日本人の約15人に1人が経験する身近なものといっています。

では、どんな人がうつ病にかかりやすいのでしょうか。
年齢、職業などに関係なく誰でもかかる可能性があります。また、几帳面で責任感や正義感が強く、他人から信頼される真面目な人、その一方で、上手な手抜きができず、自分一人で責任を抱え込んでしまいがちな人がなりやすいともいわれています。

うつ病のはっきりした原因はわかっていませんが、多くはストレスを上手く処理出来なかったときになりやすいとされています。
日常生活の中で、ストレスにつながる様々な出来事を、全て無くすことは現実的に困難だと思います。その時々で起こる出来事をどのように捉えるのか?物事の考え方の幅を広げることで、上手くストレスと付き合っていくことが大切なのではないでしょうか。

ということで、今回は、物事の捉え方・考え方の幅を広げるためのトレーニング方法の一つとして、認知行動療法でも行われている「コラム法」に注目したいと思います。
そして、コラム法には、3コラム法や5コラム法、7コラム法と種類がありますが、数が増えるごとに、自分の思考を深く振り返ることができます。今回は初級の3コラム法について、ご紹介します。

コラム法では、つらい出来事があったとき、以下の表のようなコラムを使って、自分の考えを整理していくことで、気分を改善し、対応策(これからのプラン)を考えることに役立ちます。

3コラム法(例)

できごと 例)  友人に挨拶したのに、無視された
感情 例)  怒り30%  寂しさ70%
考え 例)  自分は嫌われているのかもしれない     何か怒らせることを自分はしてしまったのかな

このように、「できごと」に対して、自分の「感情」や「考え」を書き出していくことで、冷静に自分を見つめ直し、自分の考え方のパターンを掴んでいく方法です。
慣れてきたら5コラム法や7コラム法で、新しい考え方(例:ひょっとしたら友人に声が届いていなかったかも、目を見て挨拶してみようなど)を広げられるトレーニングにつなげていきます。

日記をつけるように、書き溜めていくことで、客観的に自分の考え方のパターンを掴み、新しい物事の捉え方・考え方を身に着け、様々な出来事に対して上手く付き合っていけるようになると、きっとこころも軽く、晴れやかになることにつながるのではないでしょうか。
 皆さんの生活が少しでも色鮮やかに、豊かになることを祈っています。

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