仕事をすることが健康につながる?

みなさんは、「健康」とはどのような状態だと思いますか?
体に病気がないことを思い浮かべる方が多いかもしれません。
しかし、厚生労働省では、健康とは「体だけでなく、心や社会的にも良い状態」であるとされています。つまり、たとえ病気があっても、その人らしく生活できていれば「健康」と言えるのです。

最近では、ウェルビーイング(より良く満たされた状態)という言葉もよく聞かれるようになりました。毎日を自分らしく、安心して過ごせることが大切にされています。


そんな「健康」と深く関係しているのが、実は「仕事(働くこと)」です。
古代ギリシャの医師であるガレノスは、「仕事は人を元気にする大切なものだ」といった意味の言葉を残しています。
仕事には、いくつかの大切な役割があります。
たとえば、毎日決まった時間に起きて活動することで生活リズムが整います。体を動かす機会にもなりますし、「誰かの役に立っている」と感じることで、気持ちも前向きになります。さらに、収入を得ることで、自分のやりたいことや楽しみも広がります。
このように働くことは、体・心・人とのつながりのすべてに良い影響を与えてくれます。


一方で、病気やけがなどによって、思うように働けなくなることもあります。そのようなときには、無理をするのではなく、リハビリテーションなどの支援を受けながら、自分に合った形で生活や仕事を整えていくことが大切です。
健康とは、単に「元気であること」ではなく、「その人らしく生きること」です。
大仕事は、その一つの大切な支えになるものです。日々の生活の中で、「自分にとっての役割」や「できること」に目を向けてみることが、健康への第一歩になるかもしれません。
では、「仕事」とは会社に勤めることだけを指すのでしょうか。実は、ここでいう仕事はもっと広い意味で捉えることができます。たとえば、家事や子育て、地域活動、ボランティアなども、大切な「役割」であり、その人にとっての仕事と言えます。誰かのために行動すること、自分の役割を持つこと自体が、生活に張りや意味をもたらしてくれます。人は「自分はここにいていい」「誰かの役に立っている」と感じられるとき、心が安定しやすくなります。反対に、やることがない状態や、社会とのつながりが感じにくい状態が続くと、不安や孤独を感じやすくなることもあります。


こうした「役割」や「つながり」を取り戻すことも、健康を支える大切な要素です。
リハビリテーションの現場では、「できなくなったこと」に注目するだけでなく、「その人が大切にしている活動」や「その人らしい生活」に目を向けます。そして、たとえ以前と同じ形で働くことが難しくても、その人に合った新しい形の役割や活動を一緒に見つけていきます。
たとえば、短い時間から働き始める、負担の少ない作業に取り組む、家庭の中でできる役割を増やすなど、小さな一歩がその人の自信や意欲につながっていきます。
大切なのは、「どのくらい働けるか」ではなく、「どのように関わるか」です。
自分に合ったペースで、自分らしい形の活動や役割を持つことが、結果として健康につながっていきます。
「仕事=大変なもの」と感じることもあるかもしれません。しかし見方を変えると、仕事や役割は私たちの生活を整え、心を支えてくれる大切な存在でもあります。
今の生活の中で、「少しでも誰かの役に立てていること」や「自分が担っている役割」に目を向けてみてください。そこに、健康につながるヒントが隠れているかもしれません。


日本作業療法士協会ホームページ
https://www.jaot.or.jp/ot_job/

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