教育課程の編成・「総合教育科目」の考え方・「専門教育科目」の考え方
1.教育課程の編成
本学は、知識、技能両面において教養ある医療技術者を育成すると共に、多様化する社会に順応できるよう、人間、社会、文化、語学といった観点における学問を学び、また、医療に携わるものとして不可欠なコミュニケーション能力や、社会人としての基盤構築のための科目を編成しています。
さらに、各専門分野の科目についても学術的に編成した上で細分化し、それぞれが体系的な学問として学ぶことができる配置となっています。
これにより、一人の社会人として、そして医療に携わるものとしての資質と技術を磨き、専門性に富んだ医療に適応できる医療技術者の育成を目指しています。
本学の教育課程は「総合教育科目」と「専門教育科目」に大別し、「総合教育科目」は「教養教育科目」と「基礎教育科目」に、「専門教育科目」は「専門基礎科目」「専門科目」に区分して、科目群による教育が有機的かつ系統的にすすむように編成しています。
2.「総合教育科目」の考え方
「総合教育科目」は、大半の科目について両学科学生が合同で受講できるよう科目立てして、配慮しています。職種は違うが同じ医療人との観点から捉えた場合、共通した知識として蓄えたい分野があることから、それらに関する科目を配置しています。
まず「教養教育科目」には、現代社会を取り巻く様々な要素について考察する力を養うために、また看護師、理学療法士、作業療法士、視能訓練士として、保健、医療、福祉の分野で貢献するための基礎となる科目を配置しています。医療技術者として活躍するためには、社会の多様な事象や考え方に対して理解を深め、受け止めつつ自らの考えを確立し、なおかつ相手の立場に立って考えることが出来る感性と、洞察力が求められます。よってこれらに関する科目を配置し、人間を科学と社会に関連付けながら学べるように編成しています。
次に、「基礎教育科目」には、「専門教育科目」を学び、理解を深めるための基盤となる社会の仕組みを理解することや、思考力の形成、コミュニケーション能力の育成に主眼を置いた科目群を配置しています。
3.「専門教育科目」の考え方
「専門教育科目」は、両学科がそれぞれ独自性をもった科目群で構成しています。
- 看護学科
-
看護学科に配置した「専門基礎科目」には、看護の専門領域を学ぶ前段階として基礎医学に関する科目群を配置し、看護学の専門性を高める基盤となるよう配慮しています。また、看護を取り巻く社会の構造と環境についても、系統的に科目立てをしています。
「専門科目」には、看護の各領域に関する学問を系統立てて配置し、それぞれの領域が融合しながら看護学を学び、人間、健康、環境の面から看護を考え、看護の実践ができるよう考慮しています。 - リハビリテーション学科
リハビリテーション学科の各専攻に配置した「専門基礎科目」には、理学療法士、作業療法士、視能訓練士としての基礎的知識を得る上で、必要不可欠である基礎医学に関する科目群を配置しています。
「専門科目」には、医療技術に精通した理学療法士、作業療法士、視能訓練士を育成するために必要である科目群を系統立てて配置しています。これらを学ぶ中で、教育目標としている施設や地域を問わず医療技術者としての高いコミュニケーション能力と倫理的判断力、豊かな人間性を兼ね備えた人材を育成するために、教員との関わりが多く持てる演習を多く取り入れています。
評価基準
7.試験、成績評価及び単位の授与
- (1)試験の種類
-
試験は、原則として下記の種類があります。ただし、課目によっては授業時間中に随時期間外試験を行うことがあります。
試験は各授業科目の担当教員が行い、試験を受けることができる者は、当該授業科目の授業時間数の3分の2以上出席した者とします。- 定期試験
前学期、後学期授業終了後に行います。 - 期間外試験
前学期試験、後学期試験の期間以外に行うことがあります。 - レポート試験
上記の試験に代わり、レポートの提出を求められることがあります。詳細は担当教員の指示に従ってください。 - 追試験
病気、その他正当な理由により試験を受けられなかった場合、願い出が認められた者に対し追試験を実施します。 - 再試験
試験及び追試験に不合格となった者について、授業担当教員は1回に限り再試験を行うことができます。
- 定期試験
- (2)追試験の手続き
-
追試験の受験を希望する者は、当該試験の終了から1週間以内に追試験願を事務室に提出しなければなりません。
なお、受験できなかった理由がわかる書類(病気やけがの場合は医師の診断書、その他忌引きや事故等による場合は証明できる書類等)の添付が必要です。願い出が認められた場合は、担当教員の指示に従って受験することとなります。
なお、追試験を欠席した場合は、特別な事情がない限りその後の追試験は行いません。 - (3)再試験の手続き
-
再試験を希望する者は、定められた期日までに再試験願に再試験料(1科目につき1,000円)を添えて申請し、学長の承認を得なければなりません。
なお、再試験を欠席した場合は、特別な事情がない限りその後の再試験は行いません。 - (4)受験上の注意
-
- 座席は、別途指定された席についてください。
- 学生証は、写真の面を上にして通路側の机上に置いてください。なお、学生証を携帯していない者、有効期限の切れた学生証持参の者は受験できません。ただし、当日事務室にて当日のみ有効の受験特別許可証を発行します。手数料は1,000円です。
- 試験に必要な筆記用具、消しゴム等以外のものを机上に置かないでください。
- 監督者の指示に従ってください。指示に従わない者には退場を命じ、その試験は無効とします。
- 遅刻は、試験開始後30分までを認め、それ以後の入室は認めません。
- 退室は、試験開始後30分経過するまでは認めません。
- 試験実施中は、スマホ・携帯電話及び腕時計のアラーム等の電源を切ってください。
- 不正行為を行った者には退室を命じ、当該科目または以降の全科目の受験を認めません。また、当該学期の履修科目の一部または全部の単位を認定しません。詳細は学生便覧の「平成医療短期大学試験等における不正行為に対する取扱基準」でご確認ください。
また、不正行為と見なされてしまう可能性のある行為(例:筆記用具や消しゴムの貸し借り等)は、決して行わないでください。
- (5)成績評価
-
成績の評価は次のとおりです。(学則第26条第2項)
成績は、本人に秀、優、良、可、不可の評価をもって通知します。
成績評価が合格の者に対して、所定の単位を与えます。各試験の評価は、次のとおりです。評価 前学期、後学期、期間外、
及びレポート試験等追試験 再試験 秀 100点~90点 100点~90点 なし 優 89点~80点 89点~80点 なし 良 79点~70点 79点~70点 なし 可 69点~60点 69点~60点 100点~60点 不可 60点未満 60点未満 60点未満 実習科目
出席が当該実習科目の授業時間数の5/6以上を対象とし、成績評価は、優、良、可、不可とします。
出席が当該実習科目の授業時間数の5/6に満たない場合は、補習実習を認める場合があります。
この場合は本学所定の申請用紙により、補習実習願を事務室に提出し、実習担当教員と学長の承認を得なければなりません。GPA ※グレード・ポイント・アベレージ
GPAとは、「秀」を4、「優」を3、「良」を2、「可」を1、「不可・失格」を0として各科目の成績を一定の基準で換算して、全体成績を数値で表記したものです。[GPA 算出方法] ※小数第三位四捨五入
(平成27年度以前入学者)
{([優]修得単位数×3)+([良]修得単位数×2)+([可]修得単位数×1)+([不可・失格]単位数×0)}÷{総修得単位数+(不可・失格)単位数}(平成28年度以降入学者)
{([秀]修得単位数×4)+([優]修得単位数×3)+([良]修得単位数×2)+([可]修得単位数×1)+([不可・失格]単位数×0)}÷{総修得単位数+(不可・失格)単位数}- GPA には、各期ごとの GPA と入学からその時点までの通算 GPA があり、各期の成績表には両方の GPA が掲載されます。
- 不可・失格について再履修で単位修得した場合は、過去の不可・失格の評価は通算 GPA には算入されません。
- GPA は履修登録されたすべての科目が対象になります。よって、選択科目を必要単位数以上に履修申請した場合も、すべて対象になります。
- 入学前既修得単位(単位認定科目)は GPA 対象外です。
GPAに基づく個別指導、退学勧告(平成28年度入学者から適用)
成績不振の基準を、学期GPA1.5未満とし、該当する学生には次の各号により個別面談・指導等を行います。 ① 学期GPAが1.5未満の場合は、指導教員による個別面談・指導を行います。 ② 2学期連続GPAが1.5未満の場合は、保護者同席のうえ指導教員による個別面談・指導を行います。 ③ 3学期連続または通算4学期のGPAが1.5未満の場合は、学長が退学勧告できます。 - (6)成績発表
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成績は学生ポータルで発表します。発表日時等はClassroomにてお知らせします。
なお、再試験の申し込みは成績発表の当日以降に行います。
8.単位について
- (1)単位の計算方法
-
学則第24条により、次のように定めています。
第24条 授業科目の単位数は、1単位の授業科目を45時間の学修を必要とする内容をもって構成することを標準とし、授業の方法に応じ、当該授業による教育効果、授業時間外に必要な学修等を考慮して、次の基準により計算するものとする。一 講義については、15時間の授業をもって1単位とする。ただし、別に定める授業科目については、30時間の授業をもって1単位とする。
二 演習については、30時間の授業をもって1単位とする。ただし、別に定める授業科目については、15時間の授業をもって1単位とする。
三 実験、実習及び実技については、45時間の授業をもって1単位とする。ただし、別に定める授業科目については、30時間の授業をもって1単位とする。
四 講義、演習、実験、実習又は実技のうち二つ以上の方法の併用により授業を行う場合にあっては、その組み合わせに応じ、次の表の換算時間により計算した総時間数が45時間となる授業をもって1単位とする。
授業の種類 授業1時間当たりの換算時間 講義 3時間 演習 1.5時間 実習・実験・実技 1時間 - (2)単位の考え方
- (1)に記載されているように、1単位の学修時間を45時間としながら、実際の講義については15時間(30時間)で1単位としています。これは、45時間の中に講義以外の予習・復習等の時間が含まれるとする考え方によるものです。
卒業認定
9.卒業要件
本学を卒業するためには、本学に3年以上在学し、本学学則の別表1に定める授業科目の次の表に示す単位を修得しなければなりません。
看護学科の卒業要件単位数(令和5年度以降入学生に適用)
区分 | 必修 | 選択 | 合計 | ||
---|---|---|---|---|---|
総合教育科目 | 教養教育科目 | 人間と科学 | 3単位 | 2単位以上 | 5単位以上 |
人間と社会 | 2単位 | 2単位以上 | 4単位以上 | ||
基礎教育科目 | コミュニケーション | 3単位 | ― | 3単位 | |
外国語 | 1単位 | 1単位以上 | 2単位以上 | ||
専門教育科目 | 専門基礎科目 | 人体の構造と機能 | 7単位 | ― | 7単位 |
疾病の成り立ちと回復の促進 | 9単位 | ― | 9単位 | ||
健康支援と社会保障制度 | 6単位 | ― | 6単位 | ||
専門科目 | 健康生活を支えるための看護の基礎と原理 | 14単位 | ― | 14単位 | |
健康生活を支えるためのライフサイクル別看護活動 | 46単位 | ― | 46単位 | ||
看護の統合と実践 | 7単位 | ― | 7単位 | ||
合計 | 98単位 | 5単位以上 | 103単位以上 |
リハビリテーション学科 理学療法専攻の卒業要件単位数(令和4年度以降入学生に適用)
区分 | 必修 | 選択 | 合計 | ||
---|---|---|---|---|---|
総合教育科目 | 教養教育科目 | 人間と科学 | 2単位 | 2単位以上 | 4単位以上 |
人間と社会 | 2単位 | 4単位以上 | 6単位以上 | ||
基礎教育科目 | コミュニケーション | 3単位 | ― | 3単位 | |
外国語 | 1単位 | 1単位以上 | 2単位以上 | ||
専門教育科目 | 専門基礎科目 | 人体の構造 | 7単位 | ― | 7単位 |
人体の機能 | 6単位 | ― | 6単位 | ||
心身の発達 | 1単位 | ― | 1単位 | ||
疾病の成り立ち | 9単位 | ― | 9単位 | ||
障害の成り立ち | 4単位 | ― | 4単位 | ||
回復過程の促進 | 5単位 | ― | 5単位 | ||
保健・医療・福祉の連携 | 4単位 | ― | 4単位 | ||
専門科目 | 基礎理学療法学 | 6単位 | ― | 6単位 | |
理学療法管理学 | 2単位 | ― | 2単位 | ||
理学療法評価学 | 6単位 | ― | 6単位 | ||
理学療法治療学 | 16単位 | 4単位 | 20単位 | ||
地域理学療法学 | 3単位 | ― | 3単位 | ||
臨床実習 | 23単位 | ― | 23単位 | ||
合計 | 100単位 | 11単位以上 | 111単位以上 |
リハビリテーション学科 作業療法専攻の卒業要件単位数(令和2年度以降入学生に適用)
区分 | 必修 | 選択 | 合計 | ||
---|---|---|---|---|---|
総合教育科目 | 教養教育科目 | 人間と科学 | 2単位 | 2単位以上 | 4単位以上 |
人間と社会 | 2単位 | 4単位以上 | 6単位以上 | ||
基礎教育科目 | コミュニケーション | 3単位 | ― | 3単位 | |
外国語 | 1単位 | 1単位以上 | 2単位以上 | ||
専門教育科目 | 専門基礎科目 | 人体の構造 | 5単位 | ― | 5単位 |
人体の機能 | 6単位 | ― | 6単位 | ||
心身の発達 | 1単位 | ― | 1単位 | ||
疾病の成り立ち | 9単位 | ― | 9単位 | ||
障害の成り立ち | 3単位 | ― | 3単位 | ||
回復過程の促進 | 5単位 | ― | 5単位 | ||
保健・医療・福祉の連携 | 4単位 | ― | 4単位 | ||
専門科目 | 基礎作業療法学 | 6単位 | ― | 6単位 | |
作業療法管理学 | 2単位 | ― | 2単位 | ||
作業療法評価学 | 5単位 | ― | 5単位 | ||
作業療法治療学 | 18単位 | 1単位 | 19単位 | ||
地域作業療法学 | 4単位 | ― | 4単位 | ||
臨床実習 | 27単位 | ― | 27単位 | ||
合計 | 103単位 | 8単位以上 | 111単位以上 |
リハビリテーション学科 視機能療法専攻の卒業要件単位数(令和6年度以降入学生に適用)
区分 | 必修 | 選択 | 合計 | ||
---|---|---|---|---|---|
総合教育科目 | 教養教育科目 | 人間と科学 | 2単位 | 4単位以上 | 6単位以上 |
人間と社会 | ― | 4単位以上 | 4単位以上 | ||
基礎教育科目 | コミュニケーション | 3単位 | ― | 3単位 | |
外国語 | 1単位 | 1単位以上 | 2単位以上 | ||
専門教育科目 | 専門基礎科目 | 人体の構造 | 3単位 | ― | 3単位 |
人体の機能 | 2単位 | ― | 2単位 | ||
心身の発達 | 3単位 | ― | 3単位 | ||
疾病の成り立ち及び回復過程の促進 | 10単位 | ― | 10単位 | ||
視覚機能の基礎と検査機器 | 9単位 | ― | 9単位 | ||
保健医療福祉と視能障害リハビリテーションの理念 | 7単位 | ― | 7単位 | ||
専門科目 | 基礎視能矯正学 | 12単位 | 1単位以上 | 13単位 | |
視能検査学 | 11単位 | ― | 11単位 | ||
視能障害学 | 6単位 | ― | 6単位 | ||
視能訓練学 | 10単位 | ― | 10単位 | ||
臨地実習 | 16単位 | ― | 16単位 | ||
合計 | 95単位 | 10単位以上 | 105単位以上 |