研究活動研究者インタビュー:臼田 成之

  • VOL06臼田 成之Nariyuki Usuda
    看護学科

先生のプロフィールを教えてください
私の母方の祖父が准看護師として地元の精神科病院で長年勤務をしていましたが、祖父と話す度に少しずつ看護に興味をもち始め、中学2年から看護師を目指しました。看護学は本学の前身である専門学校で学び、卒業後、内科病棟を経験した後に地元の精神科病院で15年間従事し、教員に至っています。
精神科看護師に従事してからのエピソードを教えてください
精神科の臨床時代、常に「精神科看護の専門性とは何か」を問い続けてきました。入院患者の多くは症状が落ち着いているにも関わらず年単位の長期入院をされており、なぜこの患者さんは退院できないのだろうと疑問を持ち続けました。入職当初、食事、排泄、清潔等のセルフケアの援助や処置をする以外は、患者さんとレクレーションをしたり散歩したりする毎日でした。このようななかで「このまま、今やっている看護で良いのだろうか」と自問自答するようになりました。そのため、職場外の研修や交流会にも積極的に参加して同じ志をもつ仲間と看護について語り合ったり学んだりして自己の看護を問い続けました。特に長期入院の患者さんに着目し、その人らしく地域で生活できるために看護師の立場でどのような支援ができるかを患者さんと対話を通じて一緒に考え、多職種スタッフと一緒に退院支援に取り組みました。長期入院患者の退院支援は想像以上に難しかったですが、その中でも若干名の患者さんが退院することができ、その患者さんの笑顔と感謝の言葉が未だに忘れることができません。看護師を退職した後は大学院に進学し、教授より精神科看護の真髄を教授していただきました。長年問い続けてきた「精神科看護の専門性とは何か」、今やっと少しずつ晴れてきた感じですが、精神科看護の奥深さを感じる今日この頃です。
教員になられた動機は
研修でお世話になった大学教員の先生から大学教員のお勧めを頂き、悩んだ末に教員になることを決意しました。県内の大学で助手を務めた後、現在に至っていますが、正直、自分の母校で教員になるとは思いませんでした。
現在の研究について教えてください
わが国は、精神病床に入院する患者を入院3か月以内に退院できることを一つの目標に掲げています。その目標に対して看護師は3か月以内の早期退院と退院後の社会適応を促すためにどのような認識をもちながら看護実践を行っているか研究しています。
研究以外に大事にしていることはありますか
授業や実習において、私の考えを一方的に伝えないように気を付けています。学生と共に考え、よりよいものを見出したいと思います。学生と対話をするなかで、斬新的な考えを伺うこともよくあり、私も学生より多くのことを学ばせて頂いております。
休日はどう過ごされていますか
主に2人の子どもを含む家族で買い物や旅行に出かけて、日頃のストレスを発散しています。子供の笑顔をみると癒されます。
今後の展望についてお聞かせください
まずはこれまでの研究成果を学術集会(学会)で発表したうえで論文投稿ができるように進める予定です。今後、精神看護の質の向上が図れるように今の研究をさらに探索したいと思います。