リハビリテーション学科 視機能療法専攻

医療機器の開発と医療現場を繋ぎ、眼科の業務をサポート

石原 望海

石原 望海さん

卒業学科
リハビリテーション学科 視機能療法専攻
卒業年
2020年
勤務地
株式会社トーメーコーポレーション

Q 現在のお仕事内容について教えてください。

眼科医療機器メーカーの営業部・推進課という部署で働いています。
業務内容は多岐にわたりますが、一言でいうと「営業担当のサポート」と「製品開発」を通して、現場の医療を支える仕事です。
具体的には、営業担当や取引先の代理店様に向けた製品研修会の講師を務めたり、製品に関する質問への対応を行ったりしています。
視能訓練士として学んできたことを背景に、「どう伝えれば現場に伝わるか」「どんなポイントが診療の手助けとなるか」を意識しながら、日々業務に取り組んでいます。
今後は、新製品の企画・開発にも関わっていく予定です。
学生時代や臨床で身につけた知識や経験を、今度は“医療機器”という形にして全国の現場に届く日を楽しみに業務に取り組んでいます。

Q 仕事でやりがいを感じる点について教えてください。

視能訓練士としての知識や経験を評価してもらい、「これはどう思う?」「ここを教えてほしい」と他の社員から頼られることが多く、そこにとてもやりがいを感じています。
頼ってもらえるからこそ、「もっと力になりたい」と思うようになり、自分から積極的に勉強する習慣がつきました。
論文を読んだり、学会発表を聞いたりして知識を深めていく中で、知識が積み重なっていくこと自体が楽しく、「学び続けることで誰かの役に立てる」というのは大きな充実感につながります。
就活生のみなさんにも、今学んでいることが将来必ず自分の武器になる、ということをお伝えしたいです。

Q 視能訓練士を目指したきっかけについて教えてください。

私の家族には医療従事者が多く、小さい頃から「自分も自然と医療の道に進むのかな」と考えていました。
高校生になった頃、眼科に勤めている母から「視能訓練士」という職種があることを教えてもらい、そこから興味を持ちました。
最初は「なんとなくおもしろそう」というところからのスタートでしたが、勉強を進めるうちに、生理学や病理学、眼科検査の奥深さに引き込まれていきました。
ただ正直なところ、学生時代や臨床で視能訓練士として働いていた頃は、光学や工学、機械そのものにはほとんど興味がありませんでした。
それでも、「何かを生み出す」「より良くしていく」といったクリエイティブなことは昔から好きで、その延長線上で“開発”という仕事に興味を持ち、今の企業という新しいフィールドに飛び込みました。
学生の頃は、自分が企業で働くなんてまったく想像していませんでしたが、今は新しい環境の中で、視能訓練士としてのバックグラウンドを生かしながら、楽しく仕事をしています。
就活生のみなさんも、今の時点で「将来の自分の姿」を完璧に描けていなくても、
学んできたことは必ずどこかで生かせますし、「ちょっとおもしろそう」「やってみたいかも」という小さな興味が、新しい世界への一歩につながっていくと思います。

Q 視能訓練士の知識が役立ったと思った場面があったら教えてください。

眼科に関する知識は、今の業務の基礎・土台になっていますが、何より役に立っているのは「臨床経験」です。
眼科医療機器メーカーにとって、実際の現場を知っているということは大きな強みです。
実習を経験した方なら分かると思いますが、眼科にはご高齢で足腰の不自由な患者様も多く、検査はどうしても「多い・長い・大変」になりがちです。
その現場の大変さや患者様の声を毎日聴いていたからこそどのような製品が「患者様のQOV向上に貢献できるか」「検査が少しでも楽になるか」を考え、製品に向き合うことが出来ます。
例えば、眼科で機械を導入する際に「角ばったかっこいい器械にするか」「丸みのあるやさしい機械にするか」悩む場面があったとして角ばったかっこいいデザインはスタイリッシュで魅力的に見えますが、眼科には足腰の悪いご高齢の患者様が多く、「もし転倒して機器の角にぶつかったら?」と想像することができ、患者様の安全を考えると、自然と角を落とした丸みのあるやさしいデザインの方が望ましい、という結論にたどり着きます。
こうした判断は、教科書だけではなく、実際の患者様と向き合ってきた視能訓練士としての経験があるからこそできるものであり、その視点を今後の製品開発にも生かしていけると感じています。
学生時代や臨床での一つひとつの経験が、これから自分が関わっていく新しい製品づくりに必ずつながっていくと思っています。
みなさんの実習での経験も、きっと将来の大きな財産になります。

Q 本校での思い出もしくは記憶に残っていることはありますか?

一番印象に残っているのは、2年次実習終了後に行われた実習報告会の後に提出したレポートです。
同級生が実習で出会った症例や出来事について「どのような可能性が考えられるか」をまとめる内容で、友人と教え合いながら、さまざまな教科書をひっくり返して調べたことをよく覚えています。
レポートの答えが完璧だったかどうかは分かりませんが、「どのような科学的根拠をもって考察するか」という姿勢が求められていました。
今、医療機器メーカーで働き、さまざまな情報を多くの人に伝える立場になってみると、「きちんと調べる」「科学的根拠を確認する」ことの大切さを、より強く感じます。
振り返ると、その土台は学生時代の学びの中で作られていたのだと思います。
また、学生時代は授業や勉強に対して「自分なりに精一杯やっていたつもり」でしたが、社会人になった今、「もう一度あの先生の授業を受けたい」と思うことが数えきれないほどあります。
今でも学生の頃に使っていた教科書を開くことがあり、当時書き込んだメモやノートに何度も助けられています。
これから新しい環境に飛び込んでいくみなさんも、不安やプレッシャーを感じることがあると思いますが、学生時代の一つ一つの授業や実習は、必ず将来の自分を支えてくれます。

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